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培養室ブログ
2020.11.24

【設備技術紹介】新型培養器導入のお話

 

 この度、新しくインキュベーター(培養器)を導入しましたのでご報告します。体外受精を希望される患者様が増えているのですが、培養環境を低下させる事は避けなければなりません。その為の導入になります。

今まで当院で使用しているインキュベーターは2種類でした。1つは以前お話しました当院の主力となるタイムラプスインキュベーター(受精卵を厳密に管理培養するもの)、もう1つはマルチガスインキュベーター(受精前の卵子の保管や卵子と精子をかけ合わせた直後に格納しておくもの)です。

  

 このマルチガスインキュベーターは、冷蔵庫の様な形をしており、中が広々としているので使い勝手が良く、多くの施設で採用されています。

しかし体外受精(IVF)や顕微授精(ICSI)など、卵子と精子をかけ合わせる際には、インキュベーターを開閉しなくてはならなくなります。卵の格納室が広いため、1回の開閉であっても、温度の低下や外気が入り込み、部屋の培養環境回復までに時間がかかってしまうのです。

  

 当日にお預かりする卵が多ければ多いほど、当然この問題がつきまとってきてしまいます。この問題を少しでも解決するべく新しいインキュベーターを導入したわけです。

 下の写真が今回導入したインキュベーターになります。

   

 名前はCOOKインキュベーターといい、特徴として以下のような点があります。

 

① ガス安定までの時間

フタを閉めた直後に外気を一気に排出し、同時にガス供給を行います。格納室が狭く個室化になっているため、ガス回復までが短時間で終了します。

 

② 温度の保持

格納室全体がホットプレートで囲まれているため、温度の低下を防ぎます。

 

③ 加湿型インキュベーター

格納室は常に加湿状態となっており、培養液の蒸発を防ぎ、培養液の浸透圧を保持します

 

 

 このようにCOOKインキュベーターはユニークな特徴をもっており、培養環境の乱れを回復させる事には非常に優秀なタイプと考えています。ただし、機器の価格に対して使い勝手が決して良いとは言えません…が、要は使い方次第と言えるでしょう。

 

 

 今後は3種類のインキュベーターのメリットを最大限に活かし、組み合わせ、皆様に医療サービスをご提供できればと思っております

 COOKインキュベーターは培養室の右奥に置いてあります。少し見にくいかもしれませんが、ご来院された際もしご興味ありましたらガラス越しに覗いてみて下さい。

    

     

「受精前の皆様の卵を外気ストレスから守る、縁の下の力持ちです」

「過去に使用経験のあるスタッフもいますが、改めて使用上の注意点をメーカーより確認中…」