横浜、みなとみらい、不妊治療、メディカルパーク横浜



培養室ブログ
2021.01.30

【設備技術紹介】凍結保存タンクのお話

 今回は、当院で受精卵を保存しておく凍結タンクについてお話します。

受精後、凍結できる状態にまで成長した受精卵は、次の治療まで液体窒素の入った凍結タンクでその時を待ちます。

*当院ではタンク名に某夢の国のキャラクター名をお借りして識別しています。卵子はプリンセスとか。ちなみに精子保存タンクは王子ではなく、黒いベストにオレンジのセーター…某犬のキャラです。直近で凍結された受精卵はオーロラ姫がお守りします。アルファベットや数字が飛び交う現場なので、割と識別管理するのにキャラクター名は都合が良かったりします。

  

 これが当院で使用している凍結タンクになります。内部は内槽と外槽の2重構造になっており、内槽と外槽の空間は液体窒素の蒸発を極少にするため、特殊高真空断熱が施してあります。材質は軽量アルミニウム製で強度に優れています。

 液体窒素の容量は47.4ℓ入り、何もしなければ122日間は液体窒素がタンク内に残存する作りとなっています。当院では週に2回、液体窒素を満タン充填し、タンク内の液体窒素量を一定に保っております。

   

 中身ですが、フタを持ち上げると、裏に断熱性の高い硬質発泡体で構成されるネックコークが付いています。これは液体窒素の蒸発を防ぐとともに、受精卵の入ったキャニスターを定位置に保持する働きをしています。

   

 ハンドルが6ヵ所あり、持ち上げるとキャニスターと呼ばれる筒が液体窒素の中から現れます。この中に凍結胚を格納しておくのです。液体窒素は気化してしまうため、定期的に補充し、蒸発を防いでいます。

 このように強度と液体窒素の蒸発を最小限に抑えられるよう設計された凍結タンクを使用しているため、信頼性も高いものになっております。また、耐震として、チェーンでタンク同士を固定し対策とする方法がありますが、当院ではタンクの底にキャスターを付け、揺れに適応させることを基本耐震対策としています。  大切な受精卵を安全に、長期に保存できるよう環境を整えておりますので、ご安心してお任せ頂ければ幸いです