不妊治療/体外受精 | メディカルパーク横浜

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院長ブログ
2019.10.09

人工授精

今回は人工授精についてお話させていただきます。人工授精の“授精”の“授”には手偏がついておりますが、文字通り、人工的に“精子を授ける”方法です。AIH(Artificial Insemination of Husband )と言われることもありますが、この場合は夫の精子を人工的に注入する方法を意味します。それに対してドナー精子を用いる方法は、AID(Artificial Insemination of Donner)となるわけです。前回お話させていただいたように、タイミング療法は月経周期が順調な方であれば、通院しなくてもある程度ご自身でできる治療でしたが、今回の人工授精については、通院が必須となるという点において、“不妊治療”として本格的な喪になるのかもしれません。

しかしながら、治療の流れはタイミング療法と大きく異なるわけではなく、排卵日を予測するまではほぼ同じです。タイミング療法では、排卵日前から性交渉をお持ちいただくよう指導させていただきますが、人工授精の場合は、排卵のタイミングで来院いただき、パートナーの精液を培養液などで洗浄/処理して良好な精子を集めた上で子宮内に注入することになります。よって、肉体的なご負担も少なく、費用も施設によるとは思いますが、数万円以内で行うことができます。

このように、ご負担が少ないため手軽にできる治療であり、精子の所見があまりよくない方(極端に悪い場合は体外受精/顕微授精が必要となります)や、EDや性交障害、さらに子宮頚管に問題があり、精子の通過に問題のある方などに有効な手段だと思います。ただし、子宮の中に処理をした精子を注入するのみですので、治療成績としてはタイミング療法と大きく変わるわけではありませんし、受精の場である卵管に問題がある方や、受精自体に障害のある方などには効果がありません。よって、タイミング法から体外受精に至るまでのステップとしては良い方法かもしれませんが、ある程度の期間(4-6か月)でこの方法で妊娠する方はほとんど妊娠するという報告もあり、この方法で妊娠が成立しない場合には次の体外受精のステップに進むことをお考えいただきたいと思います。

体外受精の妊娠率は、タイミング療法や人工授精よりかなり高いのですが、それも年齢によります。体外受精であっても、34歳くらいから妊娠率が低下しはじめ、40代を越えてくるとタイミング療法や人工授精とあまり変わらなくなってしまうのです。それ故、ある程度年齢の高い方は人工授精を経ずに体外受精を行うこともあります。ただ、費用的なご負担も大きくなりますのでまずは外来でご相談させてください。

次回はこの体外受精についてお話したいと思います。