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【お知らせ】子宮内フローラ検査について

 膣や子宮には菌が共生している!?という考えが一般化しつつあります。一昔前には子宮内は無菌であると言われておりましたが、2015年に米国の研究者によってこの考えが異なっているという事が分かりました。

 菌というと、何となくばい菌のイメージが出てくるかもしれません。しかし宿主となる私たち人間と共生する常在菌と呼ばれるものは、感染に対する防御機構の一翼を担っています。

 その代表的な菌がラクトバチルス属(善玉菌)です。ラクトバチルス・カゼイ・OO株などと表記され、乳製品と共に私たちの身の回りで目にする事も多いかもしれません。CMで、囁く様に「ヒトにはヒトの乳酸菌」なんて女優さんが言っていた事も記憶しています。

 善玉乳酸菌の一種であるラクトバチルス属は、膣上皮細胞由来のグリコーゲンを乳酸に分解する事で膣内の酸性化を促し雑菌の増殖を抑制する事が知られています

 女性と善玉菌はまさにwin-winな関係だと言えるのかもしれません。

 

 そんな善玉菌が妊娠に関与するという事が報告されました。

2016年にスペインや米国の研究者らが妊娠成功/妊娠不成功群でラクトバチルス属の割合を調べたところ、妊娠不成功群ではラクトバチルス属が優位に少ないという事を示しました。

   

 この様な背景の中、注目されているのがタイトルにもありますフローラ検査です。

 フローラとは細菌叢、即ち細菌の集団の事を指します。フローラ検査とは、次世代シーケンサーと呼ばれる装置を使って、検体に含まれる全ての細菌のDNA配列を解読し菌のコミュニティを調べるものになります。

  

 本邦でも本件に関して有名な論文がありますので一部紹介させていただきます。日本人女性は比較的子宮内の善玉菌が多いと言われているが、不妊治療を受けている女性については子宮内/膣内の善玉菌が少ない傾向がある事が示唆されました。

 また、本院となるメディカルパーク湘南でのデータでは、フローラ検査された方の78%の方が「ラクトバチルス属が少ない(NLDM:Non-Lactobacillus Dominant Microbiota)」と判定される事が分かりました。

 善玉菌が子宮内で少ないと何が考えられるか。雑菌の繁殖から、雑菌が子宮頚管を通過して子宮内膜炎などの炎症を引き起こす(上行性感染)可能性があると言われています。この慢性的な炎症による影響として「免疫機能の変化、着床の妨げ」が挙げられているわけです。

 

 検査によって善玉菌が少ないと分かったら、抗生物質と腸溶性サプリメント(ラクトフェリン錠)による治療をご提案させていただきます。服用によって膣内の善玉菌占有率が増加し、細菌フローラバランスを整える事ができます。

 当院では体外受精を検討されている方は勿論、タイミングや人工授精など一般不妊治療を検討されている方も多くいらっしゃいます。その様な方や体外受精へのステップアップを検討されている方も検査を受ける事は可能です。

 子宮内検査の1つとして、ご理解いただければと思います。ご不明点や検査希望の方は診察時に医師の方へお伝え下さい。

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